フリーの理想と現実について

企業や団体に所属せずに活動する人のことを「フリーランス」と呼び、個人事業主とも呼ばれている。IT業界のプログラマーやデザイナー、文筆業など職種はかなり多い。

フリーランスは「一国一城の主」などとも呼ばれ、仕事内容や勤務時間を自由にできると思われることも少なくない。たしかに仕事を選べる、裁量が大きい立場の者は存在するが、すべてのフリーランスがそのように働いているとは限らない。「次の仕事はあるだろうか」など、ある程度の不安や緊張感を抱えながら仕事に取り組む者が多いのが現実である。

競争相手が多い働き方でもあるため、ある程度の不安や緊張感はフリーランスにつきものだが、フリーランス活動を始めたばかりの時期はこの気持ちが特に強くなる傾向があるようだ。

フリーランスの初期は実績が少ないため、仕事相手が見つかりにくい。継続的に仕事があるかどうかも不透明だ。不安感をゼロにはできないが、少しでも気持ちを軽くするにはフリーランスになる前に一定期間は会社員として働くのも悪くないだろう。

これは業務を覚える修行期間であると同時に、人脈を構築する期間でもある。「この度、フリーランスとして働くことにしました」と報告できる相手が多いほど、仕事相手が見つかりやすいかもしれない。

また、フリーランス仲間など緊急時に仕事の手助けを求められる相手がいると安心できる。フリーランスを取り巻く現実は厳しい点があるが、心配しすぎて業務がおろそかになっては意味がない。楽観的な思考ができる余裕も必要であり、そのためにはどんな働き方ができるのか、どんな苦労があるのかを明確に知っておくことが大事になる。フリーランスの理想的なばかりでない実情を総合的に、また職種別にまとめているhttp://freelance-reality.comはその参考になるだろう。